歯科矯正

今日はクラリネットが吹けない

こんにちはクラリネットのクズシマです。私はクラリネット奏者ですが、現在歯科矯正(外側ワイヤー)中です。

月に一度のメンテナンス後は歯が痛くてクラリネットが吹けない

歯科矯正は月に一度のメンテナンス(メンテナンスなんて言うと、聞こえが良いですが、歯のワイヤーを締め直す拷問のような辛い通院です‥‥)があり、その後は歯が動くので、豆腐しか食べられなくなるくらい歯が痛くなります。

クラリネットは上の歯をマウスピースにつけて吹くので、メンテナンス後は歯が痛すぎて2〜3日は痛いです。痛いのは我慢できても、うまく噛めなくて音程が下がったり、力が入らなさすぎて音色がぶよぶよになってしまいます。

無理して吹かないことにした

メンテナンス後はできるだけクラリネットを仕事を入れないように調節して、練習もあまりしないようにしています。無理して練習しても口の感覚が変わってしまって、実にならない練習‥‥とまではいかなくても練習の効率が悪いですし、何より結構辛いので無理しないようにしています。

少し前は、楽器を吹けない日はソワソワして落ち着かなかったり、楽器演奏が人生の軸になっている自分にとっては「意味のない1日を過ごしてしまった‥‥」なんてネガティブな気持ちになったりしていました。

しかし、最近は実際には楽器を吹いていない時間も有意義にポジティブに過ごせるようになりました。楽譜を読んだりして知識や思考を深めたり、動画の編集をしたりすることで、楽器を吹いていない時間も人生が前進していると感じることができるようになりました。

クラリネットを吹いていない時間も一歩ずつ前へ

「自分が音楽家として成長できたり、仕事の面で前進したりすることができるのは楽器を練習している時間だけではない」という気持ちになれたのは、私にとって大きな成長です。

きっかけは、病気でクラリネットを吹けなくなったことでした。

以前は、「練習をしてクラリネットが上手くなること=仕事が増える」という認識でした。演奏でご飯を食べれている私にとって、練習は生きるための行為でした。

しかし、病気になりその公式が通用しなくなってからは、様々な人生の価値の軸について考えました。

クラリネットを練習しても上手くなることが物理的に不可能だと感じていた時期、「人生が止まってしまった」と絶望していました。

しかし、毎日、朝起きて、ご飯を食べて、眠ってを繰り返していれば、絶望の気持ちは薄れてきます。忘れる能力は良くも悪くも人間の良いところなのではないかなと思っています。

ライティングや動画編集などを仕事にしたり、YouTubeで自分のコンテンツを作ることで、収入につながりますし、何より自分の言葉で何か発信することは人生が少しずつ前に前進しているような感覚を味わわせてくれました。(結果的に今は音楽活動にそれらのスキルが役に立っています)

それに、実際に音を紡いでいる時間以外にも、自分の中の音楽(感覚)は育ちます。練習フリークで、毎日狂ったように練習をしていた頃より、今は風通し良く音楽をすることができていると思います。

今は練習をすれば、少しずつ前へ進むことができるようになったと感じていますが、こんな練習できない日にも、一歩一歩前に進めるように生きていきたいなと思うのです。

歯科矯正とクラリネットに関するお悩み相談も受け付けています

クラリネット奏者が歯科矯正について語る【吹奏楽は続けられる?】

クラリネット奏者のクズシマです。

私は1年半前から歯科矯正(表側ワイヤー矯正)をしています。

歯科矯正をはじめる前は、矯正しながらクラリネットが吹けるのか不安すぎて「歯科矯正 クラリネット」でググりまくっていました。笑

私はクラリネットの演奏の仕事をしているさなか、29歳で歯科矯正をはじめました。クラリネットが吹けなくなったら仕事ができなくなってしまうので、歯科矯正をはじめるときは、本当に不安でした。

「歯科矯正をしてクラリネットを吹くことに問題がなかったか」とたずねられると、そうではありませんが、しかし、今もクラリネットを吹いて仕事をすることができています

特に中高生くらいの年代の方で矯正をはじめる方は「吹奏楽部だけれど、管楽器は続けられるのか?」といった不安があるかもしれません。

こういった方の疑問や不安を解消できるヒントになれば良いなと思い、この記事を書きました。

誰にアドバイスを求めれば良いか

歯医者さんに「歯科矯正中もクラリネットは吹けますか?」と聞いても、「吹ける範囲で無理せず‥‥」といったお返事しか返ってこないでしょう、なぜなら彼らは歯科矯正をしながらクラリネットを吹いたことがないからです。

歯科矯正中の楽器演奏の相談は、その楽器の歯科矯正の経験者にするのが、1番的確なアドバイスをもらえると思います。

クラリネットの先生が歯科矯正経験者だった

私が歯科矯正に踏み切ることができたのは、私のクラリネットの先生が矯正経験者で、矯正の話を聞くことができたことです

また、先生が矯正をしているところを間近で見ていたので、(そのときは自分は歯科矯正を考えてもいませんでしたが)「こんな素晴らしい奏者の方が、一流の仕事をしながら歯科矯正をすることができるんだ!」ということを感じることができました。

とはいえ、ひとそれぞれ歯並びの状態によって、歯科矯正をして楽器を吹くときに不具合が出る場所は変わってきます。一概に「この人が大丈夫だったから、私も大丈夫」とは言い切れません。

なぜクラリネット奏者が歯科矯正をはじめたのか

なぜ、演奏に支障が出るリスクを背負ってまで、クラリネット奏者が歯科矯正をしたかったかというと、理由はいくつかあります。

歯並びを良くしたかった

まずは単純に、これが1番です。
私はクラリネット奏者ですが、普通のひとりの人間です。歯並びが悪いことがずっとコンプレックスでした。前歯がガチャガチャなことを気にして、写真のときも口を空けて笑えずにいました。

「でも、私はクラリネット奏者で歯科矯正できないから仕方ない」と自分の感情にフタをし続けて、矯正を決意する日までは過ごしていました。

ちなみに、私はクラリネットを吹くことに関して自分の歯並びの悪さは障害になっているとは思ったことがありません。確かに上の歯がきれいに揃っていたら、もっと良いのかもしれませんが、気にするほどの不自由は感じていませんでした。

歯が先天的に足りなかった

あとは、私は先天性欠損といって、「乳歯が抜けたところから永久歯が生えてこない」という状態で、下の奥歯が2本なくて、歯に大きなすきまが空いていました。

本来でしたら、ブリッジをしたり、インプラントをしたりして治療しなければいけないのですが、歯科矯正で歯を寄せることによって問題解決できることを知りました。(現在解決済)

プレッシャーのある本番がしばらくないタイミングだった

私は歯科矯正をはじめる少し前のタイミングまでは、ずっと戦いの日々で(演奏の面で)一瞬たりともクラリネットを休めるタイミングがありませんでした。

中学生でクラリネットを始めてからは、部活・吹奏楽コンクール・音大受験・試験、オーケストラのオーディション、コンクール、シビアな仕事、リサイタル、、という感じで「たった1日でも、練習できない日があったら困る!!!」といった状態でした。

しかし、矯正をはじめる約半年前にフォーカルジストニアという病気にかかってしまったため、(治療のために)しばらく大きな本番への出演を控えていたのです。
楽器が吹けなくなってしまったら仕事の面で困りますが、最悪、少し楽器の調子を崩しても問題ないタイミングは今しかない!!ということで歯科矯正に踏み切りました。

これからの人生まだ長いと気づいた

歯科矯正をはじめる少し前の私は「今この瞬間」と「次に待っている大切な楽器の本番」のことしか考えられない人でした。

しかし、さまざまなきっかけから「人生はまだ長い」「何かはじめるなら今が1番若い」と思うようになったのです。

自分の健康や楽器以外の願望と、まだまだ続く長い楽器人生をトータルで見たときに、「やりたいことは今のうちにやっておいたほうが良い」と気付き、歯科矯正に踏み切りました。29歳のことでした。

クラリネット奏者の、おとなの歯科矯正が始まりました。

クラリネット奏者の歯科矯正中の苦労

結論を言ってしまうと、ワイヤー矯正の装置が入った状態でもクラリネットは吹けます
しかし、歯に装置がついているのです。そんな状態で、残念ながら一筋縄でいく訳がありません。ここからは私が歯科矯正中にクラリネット演奏で苦労したことをお伝えしていきます。

歯科矯正をはじめて2週間くらいは地獄

歯科矯正あるあるだと思うのですが、歯科矯正は器具を装着してしばらくが1番つらいです。慣れない異物(装置)に口の中がびっくりして口内炎だらけになり、食事も会話もままならない状態でした。

クラリネットを吹くなんてもってのほかでした。

私は装置をつけた翌日にレッスンの仕事を入れていて、そこではまだ口内炎が酷くなかったのでなんとか吹くことができましたが、それからどんどん口内炎がひどくなり、その翌日以降5日間くらいはクラリネットが吹けなかったです。

矯正装置をはめて、7日後から演奏の仕事をしていましたが、装置があたって痛すぎるのと、感覚が変わったことで本当につらかったです。

このときばかりは「矯正なんてやらなければよかった」と本気で後悔しました。

しかし、それはたった2週間くらいのことで、そこからは徐々に慣れていき、普段の痛みはなくなり1ヶ月くらいで問題なく演奏できるようになりました。

ちなみに私は、装置があたって痛かったのは、下の歯と唇を巻くところではなく、上の歯の両サイドでした。

詳しくはこちらの記事で書いています。下唇が装置にあたって痛いときの対処法もご紹介しています。

メンテナンス後、クラリネットを吹くときに前歯が痛い

ワイヤーの歯科矯正では1ヶ月にいちど、ワイヤーを締め直すメンテナンスをおこなうため、歯医者さんに通います。そのたびに歯が動いていくので、痛いです。
その後の数日間、硬いものが食べられなくなるのは歯科矯正において有名な話だと思うのですが、クラリネットは上の歯をマウスピースにつけて演奏をするので、痛いです

痛いのは我慢できたとしても、痛いと噛めなくなって「ゆるい口」になってしまい、うまく吹けません。

私は気にせず吹いているのですが、痛みを我慢しすぎると‥頭痛がしたり熱が出たりします。メンテナンス後は無理して吹かないほうが良いです。

そのため、歯科矯正のメンテナンスは、「数日間シビアな本番がない時期」にいれるようにしています。通常の練習くらいなら問題なくおこなえますが、長時間の練習はつらいかもしれません。

コンサートなどの本番前はメンテナンスをいれるのは避けたほうが良いです!
吹奏楽部の学生の方でしたら、試験週間前などにメンテナンスをいれるのが良いのではないでしょうか。

歯科矯正中はクラリネットのアンブシュアが崩れやすい

これが、私が1番困っていることです。クラリネットは下唇を下の歯に巻きつけてアンブシュア(楽器を吹くときの口の形)を作るので、装置がついている状態では、あごが膨みやすくなります。

自分自身もそうですし、歯科矯正中のクラリネットの生徒さんを見ていても、アンブシュアが膨らんでしまっていることが多いです。

しかし、アンブシュアはクラリネットを安定して吹く上で大切なので、なんとか作っています。気にしすぎず、気にしながらなんとか演奏しています。ただ、やはり矯正していないときよりは、口がバテやすいです。

あまり人と比べても仕方ありませんが、このあたりのことは「矯正をしていない人と比べるとハンディを背負っているな」と感じずにいられません。

しかし訓練すれば慣れるので、アンブシュアを作ることは不可能ではありません。

アンブシュアができていないと、音がぼやっとしてしまいますし、タンギングがうまくいかない、音程も悪くなるといった不具合がたくさんおきます。

矯正中の生徒さんにも、(膨らんでしまう気持ちはわかるけれど)「アンブシュアはきちんと作りましょう」と言ってしまって良いと私は思います。日々、意識して作ればできるようになります!

矯正してるのに吹けるの?と聞かれすぎて疲れる

これはあまり気にしていないのですが、いろいろな方に「矯正しているのにちゃんと吹けるの?」と聞かれすぎることが多すぎて、疲れます。

「吹けているからここにいますけど何か?」と言いたい気持ちを抑え、
「なんとかできてます〜」とゆるっと答えています。笑

矯正中は装置がついていて見た目が恥ずかしいという気持ちがはじめはありました。
しかし、今は「矯正は良くなるためにしているんだし、誰に何を言われても気にしない」「そして自分も、矯正しているからあれができないこれができない、と何かを諦める言い訳にしない」と思って日々過ごしています。

歯科矯正をはじめてよかったこと

ここまで、歯科矯正中にクラリネットを吹くことの大変な部分ばかりお伝えしてきてしまったのですが、矯正をして良かったこともたくさんありました。

きれいになった

治療には約3年かかりますが、半年くらい経った時点でだいぶ前歯が並び、見た目が良くなりました。すべて終わる日が楽しみです。

歯に対する不安がなくなった

矯正をはじめる前までは、歯の悩みから目を背けていて、心の奥底にずっと「歯の健康に対する不安」がありました。
歯医者さんに月にいちど通うようになってからは、「虫歯があるのではないか」「将来、私の歯は大丈夫なのだろうか」といった不安はもうありません。

先天性欠損も、ブリッジやインプラントをすることなく直すことができたので、費用も歯科矯正だけの分で済んでラッキーでした。

痛みも前向きな痛みなのでつらくない

クラリネットを吹きながら歯科矯正をすることはつらいことも少なくありません。しかし、こういった苦しみや痛みはすべて「より良い未来のため」のものだと思ば全然つらくないです。
歯科矯正は自分できちんと決断して決めたことなので、「やらなきゃ良かった」と(はじめの数日は思いましたが、、)思うことも今ではありません。

クラリネット吹きで歯科矯正をはじめるべきか迷っている方へ

歯科矯正をしながらクラリネットを吹くことは、苦労があります。
しかし、吹けないことはありませんし、矯正をしていることで、上達できないということはありません。

国際コンクールにチャレンジするくらいのレベル出なければ、「クラリネット吹きは歯科矯正をしても良い、できる」と私は思っています。

ひとつだけ、注意するとすれば、歯科矯正をはじめる(装置をつける)タイミングは本当に気をつけてください!
最低、約1週間〜2週間はクラリネットを吹かなくても良い時間を確保する必要があります。

歯科矯正によってクラリネットをやめる必要は全くありませんし、何かを諦める必要ももちろんありません。

吹奏楽部での3年間は貴重ですが、人生の3年間も貴重です。自分自身でよく考えて、歯科矯正をはじめるか決断し、クラリネットと歯科矯正とうまく付き合っていきましょう。

管楽器奏者ですが歯科矯正はじめました

私はクラリネット奏者として生活している最中、歯科矯正をはじめました。「歯科矯正をしながら楽器の演奏はできるのか?」という不安でいっぱいでしたが、クラリネットの場合はプロとしても生活できました。

しかし、管楽器奏者の歯科矯正において注意しなければいけないことはいくつかあります。
歯科矯正をしていて苦労したこと、管楽器を演奏しながら歯科矯正をするときの注意点など、すべて私の経験から赤裸々にお伝えします。

歯科矯正中に楽器は吹けるの?

歯科矯正をはじめてから、生徒さんやその親子さん、同業の楽器の方に、
「歯科矯正中も楽器は吹けるのですか?」
という質問をたくさんいただくようになりました。そのときわたしは、
クラリネットでしたら問題なく吹けます
とお答えしています。歯科矯正の装置がついた状態に慣れてしまえば、クラリネットの演奏は可能です。
しかし、歯科矯正をはじめる前に知っておきたい注意点がいくつかありますので、ご紹介していきたいと思います。


歯科矯正ははじめが大変

私は上下の歯に器具を装着する矯正をおこなっています。矯正器具を装着してからの10日間は、正直「矯正をしなければよかった」と思いました。なぜなら、矯正器具があたることによって、口の中が口内炎だらけになってしまい、楽器を吹くどころか、食事もままならないほどでした。

しかし、10日くらい経ったころから、口内炎は消え、楽器も吹けるようになってきました。

人間の身体の適応能力ってすごいですね。はじめは違和感でしかなかった矯正装置が、自分の身体の一部のように感じるようになってきました。

個人差はあると思いますが、私の経験から、管楽器奏者が歯科矯正をするにあたって、最低でもはじめの1週間は楽器を吹くことはお休みした方が良いと思いました。

私は装置装着の翌日にレッスンのお仕事をいれていましたが、その日はまだ口内炎がひどくなかったのでなんとか大丈夫でした。しかし3日目以降は、レッスンでさえ出来なかったと思います。4〜5日目は、口内炎がひどすぎて、言葉を発することもできないくらいでした。

歯科矯正中に楽器を吹くにあたって

装置装着直後のようなつらい経験ははじめだけで、その後はそのような痛い思いをすることはありませんでした。しかし、管楽器奏者の歯科矯正にあたって、知っておきたい3つの注意点があります。

1. メンテナンス後は痛むので注意!
2. バテやすくなる?
3. 装置があたって痛い箇所があるかも?

1. メンテナンス後は痛むので注意!
矯正メンテナンス後は、ワイヤーを締めつけるので歯が動くため、痛みがあります。
痛みの感じ方は人それぞれですが私は「堅いものを食べるのが痛い程度の痛み」だと感じています。月によって痛み方は変わりますが、痛みが強い時は、触れなくても虫歯のように痛むこともあります。
クラリネットは上の前歯をマウスピースにつけるので、メンテナンス後、2〜3日は吹くときに前歯が痛いです。

なので、矯正メンテナンス直後は、シビアな本番をいれないようにしています。
1〜2日間くらいは、練習をお休みしても良いくらいの余白をもたせるようにスケジュールを組んでいます。

2. バテやすくなる?
歯科矯正の装置をつけたまま演奏することに慣れてしまうと、それが普通のように感じるくらい問題なく演奏できます。
しかし、装置が入っている分、口が緩みやすくなります。それを補うために口の周りの筋肉を余分に使うので、長時間演奏していると、以前よりバテやすくなった気がします。

ですが、歯科矯正中にソロリサイタルをおこなうこともできたので、演奏活動にはさほど大きな問題はないと思っています。

3. 装置があたって痛い箇所があるかも?
わたしは矯正をはじめる前、歯科矯正中にクラリネットを演奏する上で「下の歯の装置が、クラリネットを演奏する際に巻きつける下唇にあたってしまい、下唇の内側が痛むのでは?」と心配していました。
しかし、そこは然程問題ありませんでした。

とはいえ、口の中に器具の跡がついてしまうので、わたしはこのようなあぶらとり紙をたたんだものを、下の歯と下唇の間に挟んでいます。

歯科矯正をはじめたときに、クラリネット演奏中に装置が口の中に当たって痛かったのは、下唇の内側ではなく

ここでした。

クラリネットを吹くときに、上の歯の横側の装置が上唇の内側に当たるのが痛かったです。
歯科矯正をはじめて1〜2ヶ月は、楽器を吹くときにこの位置のブラケット(装置)に歯医者さんでもらったシリコンカバーみたいなものをつけていました。

しかし、2ヶ月経過後は慣れてきたせいか歯が引っ込んできたせいかわかりませんが、必要ないくらい気にならなくなりました。
個人差がありますが、楽器を演奏するアンブシュアをつくるときに、装置が当たって痛い箇所があるかもしれません。

管楽器奏者なのに歯科矯正をはじめた理由

クラリネット奏者の歯科矯正は可能です。

しかし、上記のように困難はつきものです。正直なところ、演奏に支障が全くないと言ったら嘘になります。
大変な思いをしてまで、歯科矯正を始めた理由はさまざまあります。

・歯並びにずっとコンプレックスがあったから
・先天性欠損があり、奥歯に大きな隙間が二箇所あり、早く対処する必要があったから
・私はこの先もクラリネット奏者でい続けると思ったから
・シビアな本番が近々なかったから


といったところです。毎週のようにコンサート続きだった日々を少しお休みしていたため、「やるなら今だ!」と思い、歯科矯正をする決断をしました。

私は小学生のとき、自分の努力不足のせいでマウスピース矯正に失敗しています。
その後も、歯並びに関するコンプレックスが主な理由で、ずっと歯科矯正をしたかったのですが、口の中の状態が変わることは楽器奏者生命にかかわることだとおそれて、なかなかはじめられずにいました。

また、先天性欠損(永久歯が生えてこないとのろがある病気。10人に1人はいる)のことも、ずっと不安でした。自分の歯に対する後ろめたさから、何年も歯医者さんに行っていない生活でした。
しかし、自分の身体のことを考え直すきっかけがあり、不安なことはいち早くつぶしておこう!と思い、歯科矯正行うことを決意しました。29歳のことでした。

近年、歯科矯正をする人がどんどん増えてきているように思います。
私のクラリネットの師匠も、私を大学で教えてくださっているときに歯科矯正をしていて、「あ、管楽器奏者も歯科矯正ができるんだ」と柔軟な考えを持つことができるきっかけのひとつとなりました。

「何かのせいで、何かが犠牲になることをできるだけやめたいな」という考えから、わたしは管楽器奏者ですが歯科矯正をはじめました。

もちろん、金管楽器など楽器によっては難しい場合もあると思います。経験者が少ない管楽器奏者の歯科矯正です。歯科矯正を検討している方が、私の経験からなにかヒントを得てくださったら良いなと思いこの記事を書きました。

まとめ
・歯科矯正中もクラリネットは吹ける!
・歯科矯正のはじめの1週間は口内炎だらけになって大変
・歯科矯正のメンテナンス後は数日痛むので、楽器を吹くのが困難。しかし、不可能ではない。
・やりたいことはやれば良い!変化したいなら何事にも困難はつきもの。