クラリネットの「シのフラット」がきれいに吹けるようになる練習方法

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クラリネットの「シのフラット」はきれいに出すのが難しいですよね。どうしても、音がこもってしまったり、雑音がたくさん入ってしまいがちです。

クラリネットの「シのフラット」は、ほかの鳴りやすい音と比べて、音が小さくなったり、音色がぼやけてしまわないように工夫して吹きましょう

このコラムでは、クラリネットの「シのフラット」をきれいに鳴らすには、どのようなことに気をつければ良いかを解説していきます。また、クラリネットの「シのフラット」を鳴らすコツや、「シのフラット」の音色向上のための練習方法をお伝えしていきます。

クラリネットの「シのフラット」がきれいに鳴らないのは仕方ない?

クラリネットの「シ」のフラットは楽器の構造上鳴りにくいです。クラリネット吹きからしたら、「シのフラットがきれいに出ないものだから、しかたないじゃん」と思ってしまうかもしれませんが、聴いている人や一緒にアンサンブルをしているほかの楽器の人にとっては、そんな事情は関係ありません。

それに、クラリネットの「シのフラット」がしっかり鳴らないと、メロディがつながらないので、不自然な聴こえになってしまいます。クラリネットの「シのフラット」はなんとかして、ほかの音との響きを揃えてかなければなりません。

クラリネットの「シのフラット」を鳴らすには?

クラリネットの「シのフラット」をきれいに出すには、ほかの音と、「音の響きを揃える」必要があります。いい音色であるひとつの条件として、音によって響きの大きさが変わらないこと、すなわち鳴りムラないことがあげられます。

「シのフラット」だけを吹いていても、自分の音の響きがいいのか悪いのか、判断しにくいかもしれません。いい音で吹いてくれるお手本の人が、隣にいて練習できたらいいのですが、ひとりで練習をするときはそうもいきません。

「シのフラット」の音色を良くしたいときは、音階練習やオクターブの練習など、他の音と絡めて一緒に鳴らして音色を良くしていく方向性で練習をおこなうと良いです。自分の鳴りやすい音をお手本にして、その音に響きや音色が揃うように練習していきます。

まずは音階を吹いてみよう

「シのフラット」が登場する音階、実音「Es dur」の音階、クラリネットでヘ長調の音階を吹いてみましょう。

楽譜(準備中)

音階を吹いたときに、「シのフラット」がほかの音と比べて、小さくなったり、曇った音色になっていないかよく聴いてみましょう。

クラリネットの「シのフラット」をきれいに鳴らすコツ

音階を吹いたときに「シのフラット」がきれいに吹けないという方は、以下の3つのことができているかチェックしてみましょう。

1.息のスピードは遅くないか
2.息がまとまっているか
3.アンブシュアの締め具合は適切か

1.息のスピードは遅くないか

息がしっかり入っていないと、特に「シのフラット」のように鳴りにくい音がきれいになりません。私自身、「シのフラット」を吹くときは、息のスピードを少し上げて、息を一歩前に出すようなイメージを持って吹いています。

2.息がまとまっているか

クラリネットの「シのフラット」は、音が効率よく鳴る的確なポイントに息を当てないと、きれいに鳴りません。そのため、方向性のはっきりしない「ぼやっとしたまとまりのない音」にならないように、唇や口周りの筋肉を使って息をまとめましょう。

3.アンブシュアの締め具合は適切か

アンブシュアの締め具合とは、主にリードへの圧力のかけ具合のことです。アンブシュアを締めすぎてしまうと、音がつぶれてします。しかし、アンブシュアが緩すぎると音がまとまらなくて、「シのフラット」のような音色がぼやけやすい音は、アンブシュアが緩いと、きれいに鳴らしにくいでしょう。

以上の3つのことに気をつけて、音に響きをつけることを意識して「シのフラット」の音を鳴らしていきましょう。

クラリネットの「シのフラット」を鳴らす練習

もういちど、先ほどの音階を吹いてみましょう。前後の音との響きが揃うように、自分の音をよく聴きながら演奏することが大切です。「シのフラットがきれいに鳴らないな」と思ったら、先ほどご紹介した3つのポイントを思い出してみてください。

楽譜準備中

「ファ」の音、「ソ」の音、「ラ」の音も楽器によっては響きかたにクセがあり、均等な響きで鳴らすことが難しい場合があります。すべての音が同じ響きの大きさで吹けているかどうか、注意深く聴きながら練習してみてください。

音階のほかにも、オクターブ練習、5度の練習を使ってクラリネットの「シのフラット」の響きを揃えていきましょう。

オクターブ練習(楽譜準備中)

基本的にはどの音を吹くときも息のスピードや量は一定で流れを変えないようにしましょう。鳴りづらい「シのフラット」を吹くときに、実際には少し息を多く入れることになるかもしれませんが、息の流れや(お腹などの)支えはキープしたままです。

レガートでつながっている前後の音との、「響きや音色」が揃っているかよく聴きながら自然な吹きかたで響きを揃えていく方向で、何度も練習しましょう。

5度の練習

まとめ

・クラリネットの「シのフラット」の音は鳴らしにくいですが、工夫をして鳴らす必要があります。
・「シのフラット」単体で練習をするのではなく、他の音と響きを揃える方向で練習をしていくことをおすすめします。
・クラリネットの「シのフラット」をきれいに出すコツは「息のスピードは遅くないか」「息がまとまっているか」「アンブシュアの締め具合は適切か」です。
・音階練習やオクターブ・5度の跳躍練習を使って、「シのフラット」が他の音に劣ることなく鳴らせるように練習していきましょう。

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