吹奏楽

クラリネットの初心者の方に本当におすすめしたいスケール本は何か考えてみた

こんにちはクラリネットのクズシマです。今日はクラリネットの初心者に本当におすすめしたいスケール本について書きます。

クラリネットのスケール、音大入試にはアイヒラーが定番。初心者にはランスロの「クラリネットの初歩」とおすすめするのが一般的でしょう。

ランスロのクラリネットの初歩


ランスロ/クラリネットの初歩

クラリネットの初心者の方は、スケールはこちらのランスロの「クラリネットの初歩」エチュードは同じくランスロの「26のエチュード」をセットで練習するというのが定番でしょう。

ランスロの「クラリネットの初歩」は音階がしっかり鍛えられて、クラリネットを上達するにはとても良いスケールの本です。ですが、練習するのに時間がかかると思います。

もちろんクラリネットの確実なテクニックをつけるのには時間がかかります。しかし、部活などで時間がない中、「クラリネットを最短距離で上達したい!」という方にとってこの本は時間がかかりすぎるかもしれません。時間があったとしても、クラリネットを始めたばかりの初心者の方とって、この本を終えるのにはまぁまぁ根気がいるのではないでしょうか。

いろいろな調のスケールを練習することが大切

クラリネット初心者の方は、まずは普通の音階(ドレミファソラシドの順次進行の音階)をいろいろな調で練習することが必要です。

「いつも練習している♭B-durは上手だけれど、ほかの吹き慣れていない調の曲は全然吹けない」という方が吹奏楽部には多くいるのではないでしょうか。

簡単なものでも良いので、とにかくいろいろな調でスケールを練習することは必須です!!!なぜなら、みなさんがこれから演奏する様々な曲は様々な調性でできているからです。たくさんスケールを練習した調は吹き慣れます。そしてそのテクニックは必ず曲を吹くときの助けになってくれます。

そこで私が考えた吹奏楽部のクラリネット初心者の方におすすめするスケール本は‥‥

3Dバンド・ブック


3Dバンド・ブック B-flat クラリネット

中学や高校にこの緑色の本が置いてある学校もあるのではないでしょうか?3Dバンド・ブックはスケール本というよりは、合奏でも使える総合的な基礎練習本です。

3Dバンド・ブックの10ページ以降は1ページにつき、ひとつの調性をしっかり練習できるようになっています。

クラリネットのスケール練習として3Dバンド・ブックが効果的?

クラリネットの初心者のときから色々な調でスケール練習をすることは必須です。しかし、市販のクラリネットのスケール本は16分音符が並んだ難しいものばかりです。簡単な音階で良いのでとにかく繰り返し色々な長の音階を練習するのには、3Dバンド・ブックが良いと考えました。

まずは3Dバンド・ブックの二分音符の音階

10ページからはじまる音階などが乗っているページの、1番を練習してみましょう。ハ長調から始まり、ページをめくっていくごとにシャープやフラットが多くなっていきます。1番だけで良いので、3Dバンド・ブックに乗っている調を全部練習してください。覚えてしまうくらい練習しましょう。音階練習は音を追うだけでなく音程をとる練習にもなります。

次に3Dバンド・ブックの八分音符の音階

二分音符で音階を吹くのが余裕になってきたら、10ページ以降の各音階の3番を練習しましょう。本の右側のページの短音階は3番と4番の両方練習しましょう。こちらも3Dバンド・ブックに乗っているすべての調をしっかりと覚えるくらいまで繰り返し練習しましょう。

もし、右側の短調のスケールが大変でしたら、まずは左側のページの長調のスケールからマスターしましょう!

スラーとタンギングの両方練習しましょう

この楽譜にはスラーが書いてありませんが、3番のスケールは、
・スラー
・タンギング
の両方のパターンで練習することをおすすめします。スラーで吹くときは滑らかに音がつながるように意識して練習しましょう。タンギングで吹くときは、指を動かすタイミングと舌を動かすタイミングがしっかり合うように意識して練習をすると上達できますよ。

まとめ

クラリネットの初心者の方も「色々な調性のスケール練習」をすることが必要です。なぜなら、色々な調のスケールを練習して吹き慣れると、曲を吹くときに対応力がついてすぐに吹けるようになります。
「早く上達したい!」というクラリネットの初心者の方におすすめのスケールは、3Dバンド・ブックです。スケールはまずは単純なものでも良いので、とにかく色々な調で吹けるように、覚えてしまうまで練習しましょう。


3Dバンド・ブック B-flat クラリネット

クラリネット初心者こそエチュードを練習しよう【ランスロ26のエチュード】【グルーサン】

クラリネットのスペルと略称

クラリネットの英名は「Clarinet
省略表記は「Cl.」となります。
他の国でのクラリネットのスペル、バスクラリネットのスペル、B♭クラリネット以外の略称についてもご紹介していきます。




クラリネットのスペル

各国のクラリネットのスペルを見ていきましょう。作曲家の国の違いによって、クラリネットのスペルは変わってきます。以下の4つは知っておくと良いでしょう。

Clarinet(英)
Klarinette(独)
Clarinette(仏)
Clarinetto(伊)

例えば、ドイツの作曲家、ウエーバーの楽譜の表記はこのように「Klarinette」となっています。

ドイツ語クラリネット

フランスの作曲家、フランセの楽譜の表記はフランス語表記の「Clarinette」となっています。

イタリアの作曲家、ヴェルディの椿姫によるオペラファンタジーの楽譜はイタリア語表記の「Clarinetto」となっています。

バスクラリネットのスペル

バスクラリネットのスペルも国によって異なります。上記でご紹介した4つの言語でのスペルは以下のようになります。

Bass Clarinet(英)
Bassklarinette(独)
Clarinette basse(仏)
Clarinetto basso(伊)



クラリネットの略称

クラリネットの省略表記は「Cl.」です。「Cla.」と表記されることもあります。日本人は「クラ」と省略して言っている人もいますね。

クラリネットの特殊管の略称

クラリネット属の主な省略表記は以下のようになります。これ以外の表記もありますが、以下のものを知っておけば、だいたい読めるようになります。

バスクラリネット「B.Cl」「BsCl」
エスクラリネット「Es.Cl」
アルトクラリネット「Alt.Cl」
コントラバスクラリネット「CB.Cl」

まとめ

  • クラリネットの英語のスペルは「Clarinet」
  • 主要各国のスペルは覚えておくと良い。
  • クラリネットの略称は「Cl.」
  • 「Bs.Cl」「Es.Cl」など特殊間にも略称がある。