いつか喜びの音楽を肌で分かち合える日まで

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世界が、東京が、新型コロナウイルスの感染拡大で大変なことになっている。

本日、2020年3月30日月曜。
ラインニュースの速報で志村けんさんの訃報を知る。みんなの面白いおじさん志村けんが亡くなった、衝撃だった。復活して「あのときは大変だったのよ」とかテレビで話す、志村さんを想像していた。

仕事があってもなくても喜べない

3月最後の週末、東京都で外出自粛要請が出る中、私はなんと名古屋でイベントの仕事があった。

2月終わりから、学校のレッスン、コンサート、イベントが立て続けになくなり、実質無職状態の1ヶ月だった。もう無職1ヶ月やってるんですよ、既に。貯金と心のどこかが削れていく毎日。

私の住む愛知県名古屋市は、早い時期から感染者が出て、2月から緊迫していた。しかし、今では感染者は出ているものの、東京ほどの騒ぎではないのが現実。(もちろん深刻さは人数だけで測れないですが)

屋外開催のこのイベントは開催された。久しぶりの演奏仕事でありがたい気持ちと、こんな日(東京都は今週末が正念場といわれ、大規模な外出自粛要請が出されていた)に外に出る罪悪感で複雑な気持ちだった。

主催者の方は決して何も間違っていない。仕事を下さったグループのリーダーにも感謝している。でもひとりモヤモヤしていた。

目の前のお客さんが笑顔になってくれて嬉しかった。でもイベントの様子はSNSにあげる気持ちになれなかった。

この先また何ヶ月も仕事がない日々が続くでしょう。このお仕事は本当にありがたかった、、、。でも、この不安の中で人前立っても心からの喜びの音楽は響かせられなかった。そういう瞬間もあったけど、ステージを降りた瞬間、我に返っていろいろ考えてしまう。こんなこと書いてしまうのもプロ失格。

いつか喜びの音楽を肌で分かち合えるために、今はなんとか生き延びる。
まずは自分の健康。手洗いうがい、きちんと食べて寝る。太陽の光を浴びる、大切な人を思う。みんな誰かの大切な人だということを忘れない。価値観の違いを認める。やさしい言葉を紡ぐ。音楽を聴く。

音楽家として、この時代を生きるひとりの人として、自分には何ができるのか考える日々です。

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